確率論の基礎(6)

もう少しだけ\sigma-集合体の話を続けます。

応用上重要な\sigma-集合体として,実数{\mathbb R}上で定義されるBorel \sigma-集合体(Borel \sigma-field) {\cal B}({\mathbb R})があります。

今回は、このBorel \sigma-集合体について簡単に説明します。
Borel \sigma-集合体{\cal B}({\mathbb R})とは,すべての半開区間(a,b]の集まりから生成される{\mathbb R}上の\sigma-集合体のことです。ここにa,b \in {\mathbb R}です。

Borel \sigma-集合体は,半開区間(a,b]だけでなく様々な区間が要素として入ります。
例えば,\{ a \}, (a, b), [a, b], (a, +\infty), [a, +\infty),  (-\infty, a]等々です。

同様に,\overline{\mathbb R}上で定義された拡張されたBorel \sigma-集合体{\cal B}(\overline{\mathbb R})を考えることも出来ます。
ここに\overline{\mathbb R}=[-\infty, +\infty]です。

さらに,Borel \sigma-集合体は,容易にn次元ユークリッド空間に拡張できます。
n次元ユークリッド空間に拡張したBorel \sigma-集合体を{\cal B}({\mathbb R}^{n})で表すことにします。

 

コメントは受け付けていません。